大学辞めてどうする?─「次の一歩」の考え方とスケジュール

1.はじめに:辞めたいと思った時、誰もが迷う

「大学を辞めたい」と思ったとき、多くの人は不安や迷いの中にいます

これまでの道を変えることは、勇気がいりますし、簡単に決断できるものではありません

しかも、辞めたあとのことまで考える余裕なんて、正直ない…というのが本音かもしれません

2.どんなに遅くても「次の4月」までに方針決定

でも、現実には、どのタイミングで辞めるにしても、「次の4月」までには方針を決める必要がある場合がほとんどです

今は悩んでいても大丈夫

ただし、ずっと「そのまま」ではいられないというのも、もうひとつの現実です

3. 大学を辞めたあとに選べる主な進路

「辞めたあとの選択肢」と聞くと、何から考えればいいのか戸惑う人も多いと思います

ここでは、主な進路をざっくり整理してみます

▷ 就職
正社員・契約社員・派遣など、すぐ働き始める道。社会経験が積める一方で、採用条件に、学歴など一定のハードルを設けている会社もあります

▷ アルバイト・フリーターとして時間を確保
いったん働いて生活を整えながら、次の道を探す。焦らず考える余裕が持てる一方で、強い意志がないと、だらだらと続けてしまうリスクも

▷ 別の大学に入り直す
編入学や再受験で、別の大学を目指す選択。退学理由にもよるが、心の整理をして受験勉強や学費の再計画が必要

▷ 専門学校への進学
資格・スキルをつけるための再スタート。年1回(4月)入学が基本だが、一部の分野では10月入学の学校も。出願は前年の秋〜年明けまでが多い

▷ 海外留学・ワーキングホリデーなど
環境を変えたい人にとっては、視野が広がる経験に。ただし語学力や費用の準備は必須

どんな道を選んだとしても、正解にも不正解にもなり得ます

大切なのは、「あなたに合っているかどうか」です

4. スケジュールで見る「辞める時期」と「その後の動き」

「辞めてから考えればいい」と思っていると、次のチャンスに間に合わないこともあります。

たとえば専門学校は、AO入試の受付は6月からスタート
出願は10月〜翌年2月頃に集中します

つまり、年度内に進路を切り替えたいなら、年内には進路を決めて動き出す必要があるのです

以下は、時期ごとの簡単なスケジュールイメージです

大学退学の時期進路の選択肢準備とスケジュール
5月退学翌年4月入学(専門学校・大学)/就職春から情報収集・出願準備
約1年かけて、翌年の4月に向けて活動
8月退学翌年4月入学を目指す場合、秋から出願準備/就職秋までに進路決定
検討の時間は、約6カ月
12月退学年明け4月入学を検討/就職年内に方向性を決めておかないと間に合わない
募集定員の締切に注意

辞める時期によって、その後のスケジュールは大きく変わります

「辞める」前から、進路の選択肢とその準備時期を知っておくことが、後悔を減らすポイントです

5. 「辞める」前にしておきたい3つの確認

もしあなたが「大学を辞めたい」と思っているなら、いきなり退学届を出す前に、ぜひ次の3つのことを確認することをおすすめします

① お金の確認
専門学校の学費、就職後の生活費、一人暮らしの家賃など…進路によって必要なお金は変わります。親と相談しておくのが大切です

② 退学手続きの確認
通常、手続きは半期単位です。大学によって、退学の申請タイミングや書類が違います。「次半期の学費の支払いが発生してしまわないよう」早めに確認します

③ 自分の気持ちの整理
「なぜ辞めたいのか」「次にどうしたいのか」を紙に書き出してみるのがおすすめです。
ぼんやりとした不安が少しずつ形になってきます

6. 最後に:今すぐ答えを出さなくていい。でも「動き出す」必要はある

「辞める」と「決める」にはエネルギーがいります
そして、「辞めたあとのことを決める」のも、さらに大変です

でも、すべてを今すぐ決める必要はありません

ただし、進学・就職・出願には「締切」があります
気づいたら間に合わない、ということだけは避けたいところです

まずは「知ること」から

そして「考え始め」「動くこと」です

動かないことには、何にも前に進みません
体も心も、しんどいと思いますが、皆しんどい経験をして前に進んでいます

このページが、あなたの一歩目のきっかけになればうれしいです

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