子どもが大学をやめたとき_親ができること、本人ができること

親の気持ち

大学中退は、保護者にとっても大きな出来事です
多くの保護者が次のような気持ちを抱き、そこから時間をかけて立ち直っています

1.ショック・驚き
「まさかうちの子が」と信じられない気持ち

2.不安
「この先どうするのか」「就職できるのか」「経済的に自立できるのか」
世間体や親戚、近所の目も気になる

3.怒り・悲しみ
「せっかく入ったのに」「誰のお金で大学に行けたと思ってるの」という気持ちと同時に、子どもがつらい思いをしていたかもしれない切なさ

4.自責の念
「もっと早く気づいてあげれば」「無理に大学に行かせなければ」と自身を責める保護者も多いです

親の気持ち

「大学を辞めた」こと自体、大きな一歩
「中退=失敗」ではなく、人生の分岐点

子どもが大学を辞めるという決断に至るまでには、多くの悩みや話し合いがあったことでしょう

親としても、驚きや不安、迷いを抱えながら、それでも子どもの意思を尊重し、最終的にその選択を受け入れた――それは簡単なことではなかったはずです

「大学を辞めた」現実を、親子で共有できていること自体が、すでに大きな一歩です

今、目の前にあるのは「これからどうするか」という新たな問い。休養、就職、専門学校、大学再入学・編入……選択肢は多岐にわたり、迷いも生まれます

この先をどう生きていくかを決めていくのは、子ども自身です。しかし、その道のりに寄り添う親の存在は、何より心強い支えになります

大学を辞めたあとに考えられる進路の選択肢や、親としてできる関わり方、本人が心の整理をしていくうえでのヒントを、丁寧にお伝えします

大学を辞めたことは大きな一歩

本人ができる再スタートの選択肢

大学を辞めたあとも、人生の選択肢は数多くあります。いったん立ち止まり、自分にとってどの方向が合っているかを考えてみましょう

【休養】心と体を整える

心身の調子を崩していた場合、まずは休むことが優先です。将来を急いで決める必要はありません。数ヶ月のブランクは珍しいことではなく、むしろ落ち着いて考える貴重な時間です。カウンセリングなどを活用するのも有効です

うつ状態を感じていたら
かかりつけの内科の先生に相談できます。経緯や今の状態を伝えて、先生の指示に従って対処しましょう

【就職】実社会に出る

中退後すぐに働く道もあります。“学歴の価値が変化している今”学歴よりも人柄や意欲を重視する企業も増えており、アルバイト経験から正社員へとステップアップする人もいます。ハローワークや若者支援機関(例:ジョブカフェ、サポステ)を通じて、自分に合う職場を探すこともできます

【専門学校】「学び直し」で即戦力

大学が合わなかったとしても、「実践的な学び」であれば力を発揮できる人も多いです。専門学校では、ホテル・観光・IT・デザイン・保育・医療など多様な分野で、即戦力としてのスキルを学べます。大学と違い、学びのゴールが職業に直結している点も魅力です

【大学再入学・編入】改めて選ぶ

一度は辞めたものの、時間をおいてから改めて大学に入り直す人もいます。通信制大学や夜間部、あるいは分野を変えて再挑戦するケースもあります。「今度こそ自分の意思で選ぶ」という意識があれば、前とは違う姿勢で取り組めるでしょう

本人ができる再スタートの選択肢

保護者にできること

子どもが大学を辞めたとき、親は「これからどうするの?」「せっかく入ったのに」と言いたくなるものです。でも、それは焦りや不安をぶつけるだけになってしまい、子どもをより追い詰めてしまうこともあります

大丈夫、信じてる」

不安な子どもの心の支えは親です。
「大丈夫、信じてる」この一言で、子どもは救われます
親に心配かけたくない、期待に応えたい気持ちは誰でももっています

一番大切なのは「責めない」「急かさない」こと

中退した本人が一番傷ついていることも少なくありません。親ができることは、「あなたがどうしたいかを一緒に考えよう」と寄り添うことです

経済的・精神的サポートのバランスをとる

いつまでも親が支え続けるわけにもいかない。そんな思いがあって当然です。ただし、焦って自立を迫るよりも、本人が主体的に「やりたいこと」に向かえるような土台を整えることの方が、長い目で見れば確実な前進につながります

子どもがうつ状態を感じていたら
すぐに思い浮かぶのが診療内科、心のクリニックなどですが、かかりつけの内科の先生に相談できます。経緯や今の状態を伝えて、先生の指示に従って対処してください

支援の手を借りることも選択肢

本人も親も、どうすればいいか分からないときは、外部の支援を受けることも有効です。地域の若者支援機関(例:ジョブカフェ、サポステ)、キャリアカウンセラー、専門学校の進路相談窓口など、第三者の関わりが「次の一歩」を見つける助けになることもあります

保護者にできること

親子ともに必要な視点は、心のケア

大学中退をきっかけに、本人は「自分はダメな人間なのでは」と思い込みやすくなります。一方で親も、「教育に失敗した」「裏切られた」という感情を抱えることがあります

こうした気持ちは否定せず、まずは認めることが第一歩です。そして、お互いに「大学中退は失敗ではない」「今からでも変われる」と受け入れることで、少しずつ前向きな対話が生まれます

心の回復には時間がかかる場合もありますが、次の目標に出会うまでの時間です

すぐに答えを出そうとせず、「いまは充電期間」「自分を知る時間」と捉えることが、次の行動に向かうための土台になります

親子ともに必要な視点は心のケア

大学中退からはじまる「その子らしい道」

大学をやめるという選択は、ひとつの区切りに過ぎません。そこから先の道は、むしろ無限にひらかれています

そもそも、その大学で学んでいた分野に、本当に興味をもっていたでしょうか?
中退したことで、これからの可能性が全て無くなってしまうことはありません

親も本人も、「こうあるべき」という常識にとらわれすぎず、自分のペースで進むことが大切です

中退という経験が、結果として「自分を見つめ直す貴重な時間だった」と思える日がきっと来ます

焦らず、比べず、一歩ずつ歩む。その先に、新しい未来はきっと見えてきます

大学中退からはじまるその子らしい道
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専門学校の学歴は「専門学校卒」です
履歴書にも書けます
大学編入もできる専門学校卒は、大学に編入も可能です(3年or2年)
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