偏差値30台40台から大学指定校推薦の注意点

資質・意向に沿う進学を

背景にある私立大学6割の定員割れ
募集定員に満たない、学生募集に苦戦している大学では一人でも多くの学生を確保するため、指定校推薦、総合型選抜(AO)を積極的に行っています
※入試の手続き化により簡単に入学できる結果、授業についていけない学生も

指定校推薦とは
大学が特定の高校に対して推薦枠を提供し、その枠に応じた生徒を高校側が推薦する制度です。推薦された生徒は、一般入試に比べて合格の可能性が高い傾向にあります
※表向きには「特定の高校」とされていますが実際は「大半の高校」です

大学進学実績を上げたい高校の裏事情
高校側は大学進学実績を上げたいという思惑があります。大学実績が増えれば、高校の学生募集でPRできるからです
※高校生と保護者にとっては、指定校推薦のメリット・デメリットを十分に理解した上で慎重に判断することが重要です

冷静に判断することが重要

高校の三者面談の事例

高校側から
「〇〇大学なら指定校推薦で行ける」
「勉強は、後期頑張れば何とかなる」

このような話を切り出されることが多々あります

保護者の多くは
「うちの子が大学に行けるのなら、ぜひお願いします」

という反応だとお聞きしています

早期に進路を決めて安心したいお気持ちはわかりますが
一度持ち帰り冷静に時間をかけご家族でご検討ください

三者面談で確認すること

指定校推薦の基準
高校がどのような基準で推薦者を決定するのか確認することをおすすめします

大学の指定校推薦の要件
その大学の定めている指定校推薦の要件を確認することをおすすめします

大学の情報収集
その大学・学部の教育内容、カリキュラム、就職実績などを調べ、自分に合った大学か慎重に検討しましょう

保護者との話し合い
指定校推薦のメリット・デメリットを共有し、納得できるまで話し合いましょう

「今なら〇〇大学に行ける」は冷静にご判断を

私立大学の6割が定員割れの状態です

学生募集に苦戦している私大は、より多くの学生を獲得するために、各高校に対して「指定校推薦」など入試を手続き化して提示している背景があります

高校は大学進学実績を作りたい事情があります

大学から提示された「指定校推薦枠」に基づいて「今なら〇〇大学に行ける」と三者面談で保護者に提案する流れです

指定校推薦のメリット

合格の可能性が高い
一般入試よりも合格率が高く、早期に進路を決定できる安心感があります

受験準備の負担が少ない
一般入試のような学力試験対策に時間を費やす必要がありません

指定校推薦のデメリット

進路選択の幅が狭まる
指定校推薦は基本的に専願制のため、他の大学や専門学校を受験することができません

入学後の学力差
一般選抜で入学した学生との間に学力差が生じる可能性を指摘されています

入学後のミスマッチ
大学の教育内容や雰囲気が合わないと感じても、簡単には辞退できません
高校から、大学で4年間やり遂げる念を押されて進学
辞めると次年度から指定校推薦枠が減ると念を押されて進学


モチベーションの低下
一般入試のような競争を経験しないため、大学入学後の学習意欲が低下するケースもあります

高校の思惑に利用されるリスク
大学進学実績を上げたい高校側の思惑で、生徒の資質・意思とは異なる進路選択を促される可能性があります
指定校推薦の枠は「応募の少ない学科」と思ってください

その大学・学科は本当に行きたい分野ですか?

今一度、冷静にお考えください

大学で4年間、その分野について幅広く・自ら学びたい学科を選択して学習を続けることをイメージしてください

高校と異なり、いちいち手取り足取り面倒見よくサポートはしてくれません

学びたい人が自ら学ぶ、大学はそういう場所です

本当に学びたい分野でしょうか?

「何となく大学に行けるなら大学に行った方がいい」と進学して、大学に馴染めずにいる人がとても増えています

保護者も交えて冷静に判断してください

大学・短大の退学者は年6万人

これは「大学ミスマッチ」です
本来はマスコミで大きく取り上げられるべき「社会問題」です
退学者とは別に、休学者も6万5000人います

募集に苦戦している大学では
一般入試を経た学生に比べて、年内入試(指定校推薦・総合型選抜)で入学した学生の中退率が大幅に高いことが指摘されています

国立大や公立大学に比べて、私立大学の退学率が高い傾向にあります

理工系学部に比べて、文系学部の退学率が高い傾向にあります

学年別では、大学1年生、2年生の退学率が高い傾向にあります
早い段階での学生生活への不適応や、学業不振が原因となることが多いようです

退学後の選択は、別の大学へ編入学、専門学校入学、就職などです

保護者としての注意点

多くの保護者様は「大学に行ける」と聞くと「うちの子が大学に行けるならどこでもいい」という気持ちになることが多いようです

高校の言いなりにならない
高校の進路指導を鵜呑みにせず、主体的に情報収集を行いましょう

子どもの資質・意思を尊重する
子どもの適性や希望を第一に考え、進路選択をサポートしてください

長期的な視点を持つ
大学進学だけでなく、その後のキャリアプランも視野に入れてお考えください

大学に合う人・合わない人は必ずいます

学力的、資質的に、自ら学科を選択して必要な単位を取得する大学の学び方に合わない学生もいます

合わない学生が大学に進学した場合、どうしても馴染めず行き詰ってしまう人が増えているのが現実です

保護者様におかれましても冷静にご判断いただきたいと思います

新たな視点で見る専門学校

大学を中退者が増える一方で、大学中退者も含め社会人から専門学校に入学する人は年4万人います
これは専門学校入学者の4人に1人の割合です

・専門学校は「将来の仕事」で選ぶので偏差値基準ではありません

・同じ目標をもつ学生が集まりクラスの一体感が大学と違う

・スポーツに例えると学生が選手、先生がコーチのような関係

学費の分納制度、資質・敵性を活かせる学びの環境

・専門学校は就職率ほぼ100%

・専門学校の就活は企業から「求人オファーが届く」スカウト型です

・大学の就活は1社づつ「エントリーシートを提出する」売り込み型です

専門学校は都道府県の認可校です
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