18歳人口と大学数の異常なアンバランス
はじめに表をご覧ください
高校生の保護者が学生だったころと比べた18歳人口と大学数の違いです
| 文部科学省データ | 18歳人口 | 大学数 |
| 1990年 | 201万人 | 507校 |
| 2024年 | 106万人 | 813校 |
| 1990年との比較 | 0.52倍 | 1.6倍 |
2024年、18歳人口は半減したにも関わらず、大学数は1.6倍に増えています
この18歳人口の減少と大学数の増加というアンバランスは、「大学全入時代」と呼ばれる状況を生み出し、大学への入学が容易になった反面、新たな問題を引き起こしています

私立大学の6割が定員割れ
文部科学省の調査によると、私立大学の約6割が定員を満たせていないという厳しい現実があります
大学経営への影響:
入学料や授業料収入が主な財源である私立大学にとって、定員割れは経営に直接的な打撃となります
定員割れが慢性化すると、大学の運営自体が困難になる可能性も指摘されており、私立大学の定員割れは深刻な問題となっています

大学入試の「手続き化」:大問題ボーダーフリー
大学は経営の安定化を図るために、大学入試を従来の学力試験中心の選抜から、『より多様な評価方法』を取り入れる傾向にあります
これは、大学側が少しでも多くの受験生を確保しようとする動きと関連しており、結果として入試が『手続き化』しているという構図です
多様な入試方式の導入:
総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜、指定校推薦など、学力試験以外の要素を重視する入試方式が増加しています
これらの入試方式では、志望理由書、面接、小論文、課外活動などが評価の対象としています
学力試験の形骸化:
一部の大学では、学力試験の配点を低く設定したり、出願資格として一定の学力基準を設けるのみで、実質的には書類選考や面接の結果が合否を大きく左右するケースが見られます
受験生の囲い込み:
早期に入学予定者を確保するため、複数の入試方式を組み合わせたり、合格後の入学手続き期間を長く設定するなどの対応をしています
BF(ボーダーフリー)大学の増加:
受験さえすれば合格の確率が高い、事実上の全入状態にある「BF大学」の存在も、「手続き化」を象徴する現象と言えるでしょう
偏差値データも曖昧で「合格基準が明確に設けられていない」大学です
人気がないので志願者は少なく、定員割れ状態で、ほぼ誰でも受かります
これらの大学では、入学試験というよりは『入学の手続きを行う』という側面が強くなっています
入学試験の手続き化は「入試の叩き売り」ではないでしょうか
「手続き化」の問題点
大学入試の「手続き化」は、学力低下、入試の公平性、大学の質の低下、高校の教育への影響、などが指摘されています
「大学に入れるならいいじゃないか」という方もいますが、いわゆる学力入試を経ずに大学に進学した学生の「その後」が問題なのです
「高校の進路指導」の問題点
高校時代に勉強が苦手だった生徒が大学に行って「合わない」「辛い」「勉強についていけない」といった苦悩を抱いてしまうケースが増えています
本来、高校の進路指導は「高校生に寄り添って考える」べきところ「高校の立場」「大学の要望」を優先して指導を行っていることがあるようです
大学定員割れの現実と指定校推薦の落とし穴
生き残りをかけた大学は、学生確保に奔走せざるを得ません
その結果、注目されるのが「指定校推薦」の存在です
本来、指定校推薦は、高校の推薦を受けた生徒が比較的容易に入学できる制度ですが、その基準は必ずしも明確ではありません
「事実上、学力不問で誰でも入学できる状態」という指摘も少なくなく、学力に見合わない学生が大学に入学するケースも散見されます
もちろん、BF(ボーダーフリー)大学も含まれています
大学の学生募集担当者は、高校に対して「指定校推薦の枠がある」広い偏差値帯で「一人でも多くの学生を確保する」営業活動を行っています
また高校は高校生に対し「指定校推薦で入学した大学を退学すると翌年から指定校推薦枠が減るから辞めないように」と念を押しています
大学側も、高校もこの制度を積極的に活用しますが、その実態は、高校や大学からは積極的に表に出されることはありません
年間12万人超の離脱:大学ミスマッチの代償
安易な大学進学がもたらす悲劇は、入学後の高い離脱率に顕著に表れています
文部科学省の調査によると、年間約6万人の学生が大学・短期大学を退学し、さらに約6万5千人が休学しているという衝撃的なデータがあります
これは、入学者の約1割に相当する数字であり、決して無視できるものではありません
なぜ、これほど多くの学生が大学を去ってしまうのでしょうか?
その背景には、入学前に抱いていた大学生活への期待と、実際の学びや環境とのギャップ、学力不足による授業への適応困難、経済的な理由、そして何よりも「自分に合った進路ではなかった」という根本的なミスマッチが存在すると考えられます

見えにくい“進学後の現実”━中退・休学者のリアル
「なんとなく進学」「授業や環境に馴染めない」「学費が重い」など
大学に入ったものの目標を見失い、孤立してしまう学生が増えているようです
その背景には、「大学に進学できる」ことが何よりも優先され「何を学ぶのか」「自身が希望する分野なのか」の吟味、検討も十分ではない段階で、指定校推薦を承諾する事例もあります
自分で学びたいことが決まらないにも関わらず大学に進学すれば「授業や環境に馴染めない」ことも起こり得ることです
なぜこの現実は語られないのか?
進学率は高校や大学にとって「実績」とされるため、宣伝に使われます
一方、中退や定員割れは「ネガティブ情報」なので積極的に開示されません
評価制度が「進学したかどうか」に偏っており、入学後の満足度や将来への接続は見落とされがちなのが現実です

保護者と高校生へ:隠された情報に気づき、賢い選択を
大学や高校は、その都合上、ネガティブな情報を積極的に開示することはありません
しかし、保護者と高校生は「隠された情報」に自ら気づき、真剣に進路選択と向き合う必要があります
大学というだけで進路を選ぶのではなく、「何を学びたいのか」「将来、どのような仕事に就きたいのか」という自身の声に耳を傾けることが重要です
また、大学進学だけが唯一の選択肢ではありません
専門学校で専門的なスキルを身につける、早くから社会に出て経験を積むなど、多様な進路があることを知っておくべきではないでしょうか

進学は“目的”じゃない━保護者も考えてほしい進路選び
目の前の大学選びよりも、「どんな人生を送りたいか」を出発点にすべき時代です
進学はそのための手段であり、自分にとって意味ある進路を主体的に選ぶことが、これからの高校生に求められます
保護者の役割は一層重要です:
もしかすると高校生以上に保護者に求められている役割が大きいかもしれません
子供の自主性を尊重しつつも、様々な情報を提供し、共に悩み、考える姿勢が求められます
経済的な側面だけでなく、精神的なサポートも惜しまないことが、子供の将来を大きく左右するでしょう
就職氷河期世代からの教訓:学歴だけでは解決できない
かつて、高学歴は安定した将来への切符であると信じられていました
しかし、バブル崩壊後の就職氷河期世代(1970年代半ばから1980年代半ば頃に生まれたた世代)は、高学歴であっても厳しい就職活動を強いられました
この経験は、単に大学を出ることだけが将来を保証するわけではないという現実を私たちに突きつけました
現代の「大学全入時代」においても、この教訓は色褪せることはありません
「大学に入りさえすれば何とかなる」という気持ちではなく、大学を経てどういう生き方をしていきたのかを考えるいい機会ではないでしょうか
「大学進学=正解」という前提を問い直しましょう
今、進学の常識が崩れつつあります
大学進学はもはや“誰でもできること”であり、だからこそ「本当に必要か」を見極める力が求められます
「大学全入時代」は、かつての狭き門を突破する必要がなくなった一方で、安易な進学という新たな落とし穴を生み出しています
大学に行くことではなく、「どう生きたいか」から進路を選ぶ――それがこれからの時代の進学のかたちだと考えます

大学だけが「正解」じゃない―他の選択肢も考える
専門学校:職業直結のスキルを学ぶ
高卒就職:社会経験を早期に積む
通信制・オンライン教育:働きながら学ぶ選択肢
「どう生きたいか」かを考える視点は過去とは比較できないほど重要です
専門学校という選択肢
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