偏差値で進路が決まると思っていませんか?
高校に入ったばかりの頃は、
「成績=進路」だと思う人が多いはずです
たとえば、偏差値が〇〇だから今、この高校にいる
偏差値がもっと高ければ違う高校だったかも
または、偏差値が高いと大学に行って、低ければ行けない――そんなイメージです
でも、高校生活が進むにつれて、
ちょっと意外な事実を知ることになります
実は、大学に入るのはそれほど難しくない時代
今、日本の大学の多くが定員割れしています
定員割れとは、学生募集人数に対して、入学希望者が届かないことです
つまり、
ある大学が「100人募集」していても
願書が少なく「80人しか入学しなかった」
これが定員割れです
具体的には、私立大学の6割が定員割れの状態です
👉関連記事 → 大学全入時代の落とし穴|27年卒採用減など最新ニュースで解説
理由として、
・18歳人口が減っている
・大学が多すぎる(無計画に増やし過ぎた結果)
・人気のある大学と人気のない大学の差が大きい
などがあげられます
学力試験なしで入れる例も
そのため、推薦入試やAO入試(総合型選抜)で
学力試験なしでも入れる大学が増えています
なかには、面談と志望理由書だけで合格する例も
ウソ~と思うのは当然ですが、これは事実です
一部の大学で入試は手続き化
つまり、今や大学入試は
「選考される試験」ではなく「手続き」になっている場合すらあるのです
もちろん、難関大学ではそのようなことはありません
入試が手続き化している例は、不人気大学の、学生が集まりにくい学部です
そうは言っても、
「この成績で、大学に入れるのであれば何でもいい」
という人がいます
でも、ここが落とし穴の入口だということに、気づかない人が多いのです
👉関連記事 → 指定校推薦の被害「大学進学のカラクリ」─誰のための進路指導か
だからこそ、増えている「大学やめたい」人たち
大学に入りやすくなったことで、
誰でも「大学に行ける」時代になりました
それは一見、何の問題もないように見えます
高校の三者面談などで、
「〇〇大学に指定校推薦で入れる」という話があると
本人よりも保護者が喜んで、
「うちの子が大学に入れるならぜひ」
という話が後を絶ちません
入ってから合わないと感じる人が増えている
でも、現実には大学を中退する人が年々増えているのです
「思っていた内容と違った」
「授業についていけない」
「続けていく自信がない」
そんな理由で、せっかく入った大学をやめる学生が増えています
具体的には、年間5万人が大学を中退し、年間6万8,000人が休学しています
様々な理由はあるにしても、年間12万人が大学を離脱しているのです
👉関連記事 → 偏差値45の進路戦略|大学中退・休学12万人から考える適性進路
この数字は、高校の進路指導では公開されないので覚えておくとよいでしょう
大学進学は公表しますが退学は公表しません
これから先、高校の進路指導などで
「本校から〇〇名、大学に進学しました」
という話を聞く機会があると思います
ですが、大学に進学したあとで、何名が退学したか、は公表されません
あなたの在籍している高校でも、校長から、
「来年の大学進学目標は○○名」
と、クラス担任、進路指導の教員に、“目標達成の指示”が出されています
成績の高くない生徒が大学に進学して、辞めてしまっても、高校はノータッチです
高校の進路指導は「大学ありき」で進む
このように、高校の進路指導は、基本的に「大学進学」を前提に動いています
高校2年、3年になると、その流れはさらに加速します
どうしてそうなっているかと言うと、
・大学は定員割れの状態なので「学生を集めなければならない」
・高校は「大学進学実績を高めて、生徒募集を有利にしたい」
この2つの“身勝手な理由”があるからです
高校の進路指導は生徒中心になっていない
本来は、「生徒の特性や資質を伸ばす進路指導」を行うべきところ、
「大学ありき」の進路指導を行っているのが実態です
👉関連記事 → 選んだつもりで選ばされている大学進学になっていませんか?
しかも、「保護者も喜ぶ」というおまけ付なので、
どうしても「大学最優先」になってしまうのです
でも、本当に「とりあえず大学」でいいのでしょうか?
「何となく進学した大学を辞めたい人」の意見として聞くのが、
・もともと、座学の学習が苦手だった
・そもそも、その学部についてそれほど学びたい気持ちはなかった
このように、「入りやすい」から進学をしてしまった結果、
「こんなはずじゃなかった」となるケースが増えているのです
でも、この記事を読んでいる皆さんは、
事前にそのことを知ったので、同じ失敗をすることはないでしょう
大学以外にも道はある
もちろん、大学がすべて悪いわけではありません
行くべき理由があり、あなたが学習する意欲があって、続けられるなら、
大学はとても価値ある場所です
ただ、「なんとなく」「みんなが行くから」という理由なら、
いったん立ち止まって考えてみてもいいでしょう
大学に向く人・向かない人
「自ら学習するのが苦手な人」
「そもそも、座学の学習が好きではない人」は、
大学の環境に合わない可能性が高いです
高校卒業後の進路には、
専門学校、就職、海外進学、フリーランス的な働き方……
今は多様な選択肢があります
高校2年生になって、
やりたいことがみつからない、何に向いているかわからない、
そう感じる人は大勢います
まだ、高校1年生で進路はずっと先、と思いたいですが、
進路指導は待ってくれません
保護者と一緒にゆっくり話し合って、あなたに合った進路を選んでください
まとめ:進路は「誰かの期待」ではなく「自分の軸」で
高校1年生のうちに知っておいてほしいのは、
大学に入ることは目的じゃないということ
そして、卒業後の進学は「なんとなく」で選ぶと、
あとで大きく遠回りすることになるということです
でも、誤解しないでほしいのは、
「大学を辞めることになっても、学び直している人は大勢います」
その人は、高校時代には、自分に合っている場所を見失っていただけです
保護者も「大学」という言葉に惑わされてしまったかもしれません
仮に、ひとつの可能性が無くなったことで、
あなたの将来の可能性がゼロになることは、絶対にありません
安心してください
自分の特性・資質と向き合おう
自分は何に興味があるのか、どんな未来を描きたいのか――
考え始めてみましょう
「とりあえず大学」と言う、軽い選択だけは十分に注意してください
後悔を生みやすい落とし穴かもしれません























