専門学校に偏差値はある?知っておきたい入試の仕組み~2026

専門学校への進学を考えているあなた。「専門学校にも偏差値ってあるの?」と疑問に思っていませんか?結論から言うと、ほとんどの専門学校には偏差値という基準、概念がありません

なぜ専門学校に偏差値がないの?

偏差値は、大学受験用の模擬試験の結果から算出される学力の目安です。専門学校を目指す人向けの統一模試がないため、偏差値を測る基準自体が存在しないのです。

専門学校は大学とは違い、やりたい仕事や分野など「目的」で選ぶ学校です。学力で選抜する前提ではないため、偏差値という基準が当てはまりません。

大学も偏差値がない?でも専門学校とは全く違う

最近、一部の大学でも「偏差値がない」状況が起きています。学生集めに苦戦する大学が、総合型選抜や指定校推薦の枠を大幅に拡大し、事実上、入試を「手続き化」しているケースがあります。

しかし、専門学校と大学では状況が全く違います

専門学校は最初から「目的」で選ぶ学校です。美容師になりたい、看護師になりたい、パティシエになりたいという明確な目標があって入学します。だから偏差値という学力基準は必要ないのです。

一方、入試を手続き化している一部の大学は、学生確保のために選抜基準を緩めた結果として偏差値がなくなっています。「とりあえず大学に入れる」「入れると言われたから進学する」という動機で入学する学生も少なくありません。

つまり、同じ「偏差値がない」でも、その意味は正反対です

  • 専門学校:目的が明確だから、最初から偏差値は不要
  • 一部の大学:学生確保のために選抜を緩めた結果、偏差値が機能しなくなった

専門学校は「何を学びたいか」が明確な人のための学校です。大学のように「とりあえず」で選ぶ場所ではありません。

専門学校の入試は何を重視するの?

専門学校では以前から面接と書類選考が入試の中心です。学力試験がある学校は少数派で、あったとしても基礎的な内容です。

看護・医療系の場合

看護師や医療分野などを目指す場合、一部の学校で基礎学力テストを行うことがあります。ただし、問題は難しくありません。過去問題を公開している学校も多いため、事前に準備できます。

ほとんどの分野で学力試験は実施しません

語学系、公務員系、IT・情報系、建築系、美容系、調理系、スポーツ系、デザイン系など、ほとんどの分野で学力試験は実施されていません。代わりに重視されるのは以下の内容です。

  • 面接(志望動機や学ぶ意欲)
  • 書類選考(調査書や卒業証明書)
  • 作文・小論文(事前に課題が公開されます)

つまり、「この分野で学びたい」という強い気持ちと、その理由を説明できることが最も重要です。

専門学校の選考のポイント

専門学校の選考で重視されているのは「入学書類」と「面接」です。具体的には以下の要素が評価されます。

  • 志望動機:なぜこの分野を学びたいのか
  • 将来の目標:卒業後どのような仕事に就きたいのか
  • 人物像:学ぶ意欲や熱意、適性があるか
  • 調査書:高校での出席状況など

大学中退者や社会人の方へ

意外と知られていませんが、社会人も含め全ての方が総合型選抜(AO入学)の対象です。志望動機と面接が中心の選考なので、安心して進学することができます。

  • 大学ミスマッチ:年間約6万人が大学を退学、約6万5000人が休学してます
  • 高校既卒者は4人に1人:専門学校入学者の4人に1人が大学中退者も含む社会人

高校の卒業証明書は、出身校に電話すれば郵送で取り寄せ可能です。

最後に:偏差値より大切なこと

大学でも専門学校でも、今の時代は「偏差値」よりも「何を学びたいか」「どんな仕事に就きたいか」という目的意識が問われています。

企業の採用も「どこを出たか」より「何を学んだか」「何ができるか」を重視しています。

学校のパンフレットを取り寄せたり、オープンキャンパスに参加して、自分の目で学校を確かめましょう。あなたの「やりたいこと」が学べる学校こそが、最適な進学先です。

専門学校は都道府県の認可校です