偏差値で進路が決まると思っていませんか?
高校に入ったばかりの頃は、
「成績=進路」だと思う人が多いはずです
たとえば、偏差値が〇〇だから今、この高校にいる
偏差値がもっと高ければ違う高校だったかも
または、偏差値が高いと大学に行って、
低ければ行けない――そんなイメージです
でも、高校生活が進むにつれて、
ちょっと意外な事実を知ることになります
実は、大学に入るのはそれほど難しくない時代
今、日本の大学の多くが定員割れしています
定員割れとは、学生募集人数に対して、入学希望者が届かないことです
つまり、
ある大学が「100人募集」していても、
願書が少なく「80人しか入学しなかった」
これが定員割れです
具体的には、私立大学の6割が定員割れの状態です
理由として、
・18歳人口が減っている
・大学が多すぎる(無計画に増やし過ぎた結果)
・人気のある大学と人気のない大学の差が大きい
などがあげられます
学力試験なしで入れる例も
そのため、推薦入試やAO入試(総合型選抜)で
学力試験なしでも入れる大学が増えています
なかには、面談と志望理由書だけで合格する例も
ウソ~と思うのは当然ですが、これは事実です
一部の大学で入試は手続き化
つまり、今や大学入試は
「選ばれる試験」ではなく「手続き」になっている場合すらあるのです
もちろん、難関大学ではそのようなことはありません
入試が手続き化している例は、不人気大学の、学生が集まりにくい学部です
そうは言っても、
「この成績で、大学に入れるのであれば何でもいい」
という人がいます
でも、ここが落とし穴の入口だということに、気づかない人が多いのです
だからこそ、増えている「大学やめたい」人たち
大学に入りやすくなったことで、
誰でも「大学に行ける」時代になりました
それは一見、何の問題もないように見えます
高校の三者面談などで、
「〇〇大学に指定校推薦で入れる」という話があると
本人よりも保護者が喜んで、
「うちの子が大学に入れるならぜひ」
という話が後を絶ちません
入ってから合わないと感じる人が増えている
でも、現実には大学を中退する人が年々増えているのです
「思っていた内容と違った」
「授業についていけない」
「続けていく自信がない」
そんな理由で、せっかく入った大学をやめる学生が増えています
具体的には、年間6万人が大学を中退し、年間6万5,000人が休学しています
様々な理由はあるにしても、年間12万5,000人が、大学を離脱しているのです
この数字は、高校の進路指導では公開されないので覚えておくとよいでしょう
大学進学は公表しますが退学は公表しません
これから先、高校の進路指導などで
「本校から〇〇名、大学に進学しました」
という話を聞く機会があると思います
ですが、大学に進学したあとで、何名が退学したか、は公表されません
あなたの在籍している高校でも、校長から、
「来年の大学進学目標は○○名」
と、クラス担任、進路指導の教員に、“目標達成の指示”が出されています
成績の高くない生徒が大学に進学して、辞めてしまっても、高校はノータッチです
高校の進路指導は「大学ありき」で進む
このように、高校の進路指導は、基本的に「大学進学」を前提に動いています
高校2年、3年になると、その流れはさらに加速します
どうしてそうなっているかと言うと、
・大学は定員割れの状態なので「学生を集めなければならない」
・高校は「大学進学実績を高めて、生徒募集を有利にしたい」
この2つの“身勝手な理由”があるからです
高校の進路指導は生徒中心になっていない
本来は、「生徒の特性や資質を伸ばす進路指導」を行うべきところ、
「大学ありき」の進路指導を行っているのが実態です
しかも、「保護者も喜ぶ」というおまけ付なので、
どうしても「大学最優先」になってしまうのです
でも、本当に「とりあえず大学」でいいのでしょうか?
「何となく進学した大学を辞めたい人」の意見として聞くのが、
・もともと、座学の学習が苦手だった
・そもそも、その学部についてそれほど学びたい気持ちはなかった
このように、「入りやすい」から進学をしてしまった結果、
「こんなはずじゃなかった」となるケースが増えているのです
でも、この記事を読んでいる皆さんは、
事前にそのことを知ったので、同じ失敗をすることはないでしょう
大学以外にも道はある
もちろん、大学がすべて悪いわけではありません
行くべき理由があり、あなたが学習する意欲があって、続けられるなら、
大学はとても価値ある場所です
ただ、「なんとなく」「みんなが行くから」という理由なら、
いったん立ち止まって考えてみてもいいでしょう
大学に向く人・向かない人
「自ら学習するのが苦手な人」
「そもそも、座学の学習が好きではない人」は、
大学の環境に合わない可能性が高いです
高校卒業後の進路には、
専門学校、就職、海外進学、フリーランス的な働き方……
今は多様な選択肢があります
高校2年生になって、
やりたいことがみつからない、何に向いているかわからない、
そう感じる人は大勢います
まだ、高校1年生で進路はずっと先、と思いたいですが、
進路指導は待ってくれません
保護者と一緒にゆっくり話し合って、あなたに合った進路を選んでください
まとめ:進路は「誰かの期待」ではなく「自分の軸」で
高校1年生のうちに知っておいてほしいのは、
大学に入ることは目的じゃないということ
そして、卒業後の進学は「なんとなく」で選ぶと、
あとで大きく遠回りすることになるということです
でも、誤解しないでほしいのは、
「大学を辞めることになっても、学び直している人は大勢います」
その人は、高校時代には、自分に合っている場所を見失っていただけです
保護者も「大学」という言葉に惑わされてしまったかもしれません
仮に、ひとつの可能性が無くなったことで、
あなたの将来の可能性がゼロになることは、絶対にありません
安心してください
自分の特性・資質と向き合おう
自分は何に興味があるのか、どんな未来を描きたいのか――
考え始めてみましょう
「君の強みは、必ず好きなことの中にある」
これは、ジャングリア沖縄の立ち上げ、テレビ出演などでも有名な、マーケターの森岡毅さんの言葉です
これから、未来を作っていく皆さんにとって勇気をもらえるメッセージです
「とりあえず大学」と言う、軽い選択だけは十分に注意してください
後悔を生みやすい落とし穴かもしれません
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