指定校推薦の裏側―「大学と高校」の”事情により”退学者が増加

■ 指定校推薦とは

「指定校推薦」とは、高校と大学が事前に取り決めを行い、高校から推薦された生徒を、大学がほぼ無試験・無条件で合格させる制度です

近年、多くの大学で指定校推薦による入学者が増加しています

これは、大学側と高校側の双方に事情があります

■ なぜ「指定校推薦」が増加するのか?

1. 大学側の事情:定員確保のために枠を拡大

・少子化により、受験生を確保する必要性が高まっています

・大学は「とにかく学生を集めたい」という状況にあります

・そのため、本来の学力水準に満たない高校にも指定校推薦枠を広げている大学があります。
いわゆる「水増し問題」です

・つまり、「来てくれさえすればいい」という入学ありきの姿勢です

2. 高校側の事情:実績作りのために推薦を活用

・高校は「◯◯大学合格◯名」といった進学実績を作りたい

・生徒の学力や適性よりも、「行けるから行かせる」形で推薦を出すことも

・保護者も、「うちの子が大学に行けるなら」と、前のめりになる傾向です

■ なぜ「退学者の増加」とつながるのか?

指定校推薦で入学した学生の退学が増えている背景には、以下のような問題が指摘されています

1.入学後の学力不振

・そもそも学び方、適性などで、大学進学に向いていなかったケース

・指定校推薦は、高校での成績(評定平均値)が重視されるため、必ずしも大学の授業についていくための基礎学力が身についているとは限りません

・一般入試の受験勉強を経験していないため、大学での専門的な学習についていけず、学業不振に陥るケースがあります

2.大学とのミスマッチ

・「進学できる大学」として選んだだけで、その大学や学部で本当に学びたいことが明確でないまま入学してしまうケースがあります

・入学後に「思っていたのと違った」「興味が持てない」と感じ、学習意欲を失い、退学に至ることがあります

3.大学側の「水増し」問題

・一部の大学では、学生確保のために指定校推薦の枠を広げすぎているとの指摘があります

・本来であれば大学の学びに適していない生徒まで推薦で受け入れてしまうことで、入学後の学習意欲の低下や学力不振につながり、結果的に退学者が増えるという悪循環が生まれる可能性があります

■ 結論

「指定校推薦の増加により、退学者が増加」という現象は、

・大学の定員確保の事情
・高校の大学進学実績づくり
・保護者の大学志向

これらが重なり合って、
「指定校推薦が増加」していることが背景です

ストレートに言えば、
「大学と高校のウラ事情」です

適性や学力を十分に見ないまま、「大学と高校の事情で」進学が進められることで、大学生活につまずき、結果として「退学者が増えている」のが、実状です

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