大学定員割れ+進路指導の大学偏重+保護者の大学主義=深刻な問題
- 私立大学の6割は定員割れで「とくかく学生がほしい」
- 高校の進路指導は「大学進学の実績」がほしい
- 保護者は「大学に行けるなら」どこでもいい
この3要素が複雑に絡み合い深刻な問題を抱えています

「学生入試が手続き化」して「入学が容易になった」結果、大学ミスマッチが増え、退学者の増加という新たな問題を生み出しています
とにかく大学を勧める進路指導は、高校生に大きな負担をかける結果となっています
問題点の具体例
偏差値の低い大学における入試手続き化:
定員割れを回避するため、大学側が学力よりも多様な入試方法を導入し、事実上誰でも入学できるような状況になっているケースが見られます
入学後のミスマッチが生じやすく、学生の学習意欲の低下や、結果としての退学につながる可能性を指摘されています
退学者の増加:
大学に入学したものの、学習についていけず、または将来のビジョンが見いだせず、中退する学生が増えています
大学進学が必ずしも成功を保証するものではありませんが「大学に合わない人」が進学することで、むしろ大きなリスクを伴う選択となっている側面があります
高校生の負担:
大学の情報ばかりが重視され、他の選択肢についての情報が不足しているケースがあります
多くの高校生が、本来進学したい分野とはかけ離れた大学の学部に進学しているケースは増えています
大学に入学した後、授業についていけなかったりモチベーションを維持できないなどのケースも増加しています
大学で大丈夫?→専門学校がある
【とりあえず大学ではない、専門学校という選択肢】
「就職ミスマッチ」があるように「大学ミスマッチ」だってあります。進学目的がはっきりせず、モヤモヤしたまま大学に行って辞める人が増えています。
【AI時代の就職、知っていますか?】
企業が求めるのは「○○大学卒」ではなく「◎◎ができる人」。
資料作成や企画書はAIに任せる時代。求められるのは、AIを使いこなす/AIに代替されない専門スキルです。
【メンタル面でも専門学校が有利】
大学で見られる「授業についていけない」「置いてきぼり」がない。
少人数制で面倒見がよく、資格取得まで手厚くサポート。
就職も企業から学校に求人が来るオファー型で、一人で悩む必要がありません。
編集部に寄せられている「とんでも進路指導」の例
「専門学校には推薦状を出さない」「書類を出さない」
生徒が専門学校を希望しても、高校から「大学に行かなければ推薦しない」と言われ、さらに「調査書も出さない」と言われて一般受験を受けることもできず、高校生と保護者は悩んだ結果「通信制高校に転校して専門学校に進学した」という、耳を疑う事例が届いています
「推薦状を出さない」「書類を出さない」という事例は非常に多く、進学の自由を奪う許されない行為ですが、マスコミに取り上げられることはありません
「医療系の専門学校なら行ってもいい」
生徒が、医療系ではない専門学校に進学を希望した際の高校側の対応です
高校の言い分としては「〇〇大学なら指定校推薦枠がある」「専門学校に行くなら医療系に」という本人の意向を無視した対応をされた事例が届いています
「専門学校は高校卒と同じ、学歴にならない」
高校の先生が生徒に対して発した言葉です。明らかな誤認、うそです
専門学校を卒業すると「専門士」という称号が与えられます
学歴は「専門学校卒業」で、履歴書にも書くことができます
専門学校を卒業すると「4年制大学の3年生、もしくは2年生に編入」することもできます
「キャビンアテンダントは大学の英文科を卒業しないとなれない」
「グランドスタッフは大学を卒業しないと採用されない」
高校の先生が生徒に対して発した言葉です。明らかに誤認、うそです
英語(語学)専門学校などから、毎年多くの卒業生が航空会社のキャビンアテンダント(CA)として、航空会社に就職が決まっています
また、地上勤務のグランドスタッフにも、専門学校から毎年多くの卒業生が採用されています
「〇〇大学なら指定校推薦で行ける」
生徒は高校1年~2年にかけて調理師専門学校のオープンキャンパスに幾度か参加して、入学したい意思も伝えていました。高校3年生になり、保護者と高校の先生を交えた三者面談で「〇〇大学なら指定校推薦で行ける」と云われ、本人は「調理師になりたい」と拒んだのですが、結果的に大学進学を決めた事例です
調理専門学校の先生のコメント
「そもそも、大学が手あたり次第に指定校推薦を提示することは、本当に生徒のためになるのか。また高校も生徒の学力を十分把握しているはず。大学で行き詰ることなく学習を続けられるのか本当に心配です」
本人と保護者は納得しているとはいえ、その大学の指定校推薦の退学状況などの情報はおそらく開示されていないことは想像できます
高校生負担を解消すべき
大人の事情で左右するのをやめる:
私立大学の定員割れ、高校の進路指導の大学偏重、保護者の大学主義、これらは本来「高校生の意向」には全く関係のない「大人の事情」ですが、実際はこれらを背景として「大学に進学することで全てが解決する」というストーリーで進路指導が行われています
多様な価値観が置き去りに:
大学進学が必ずしも成功への唯一の道ではないという多様な価値観が、十分に学校や家庭で共有されていないため、高校生の意向や可能性は消し去られています
社会の構造的な問題:
大学全入時代でも新規大学を認可し続けている文部科学省の責任、大学進学実績を作りたい高校の進路指導の責任、子どもの資質や能力を無視して大学に行かせたい保護者の責任、これらの内ひとつでも正しく機能すれば問題は解決します
高校では現実とのギャップは説明されていない
ランクの高くない大学を卒業しても、必ずしも良い就職先が見つかるとは限りません
学歴だけでは十分でない現実があるにもかかわらず、進路指導ではこの点が十分に説明されないことがあります
保護者の意向も大切ですが、大学進学の偏重を助長する要因の一つとなっています
特に「周りが大学に行くから」という理由で進学させる保護者も少なくありません
本人の資質に沿わない進学はモチベーションの低下につながる
高校生の意見や希望が十分に反映されないことがあります
これにより、自分の進路に対してモチベーションを持ちにくくなることがあります
資質的、意欲的に大学に合わない人は大勢いて、大人の事情で大学に進学したものの大学生活が続けられなくなり退学、休学する人が増えています

このような問題点を改善するには?
多様な進路選択を尊重する:
大学進学だけでなく、専門学校、就職、留学など、様々な選択肢について高校生に情報を提供し、それぞれのメリット・デメリットを説明することが重要です
高校生の主体的な意思決定を支援する:
高校生自身が自分の将来について深く考え、主体的に進路を選択できるよう、本人の意向を尊重する面談や職業見学など、様々な機会を設けることが大切です
教員・高校の責任感と意識改革:
高校の進路指導は、高校を卒業し進路を決めさせるところまでが仕事で、その先に生徒が進路先でどういう人生を歩むかまで気持ちが届かせることが大切です
保護者の理解と意識改革:
保護者の方も、多様な進路選択について理解を深め子どもの学習意欲の有無、資質的、性格的な面など冷静な判断が求められます
高校生の方へ
もし大学進学以外の道、たとえば専門学校に興味のある場合はその学校の先生に相談することもできます。保護者と同席する方法もあります
また、このサイトなどを見てもらい進路について向き合って話してください
保護者の方へ
お子様の将来は、お子様と一緒に決めるものです。大学進学だけがすべてではありません。お子様の個性や適性を尊重し、様々な選択肢について一緒に考えてあげてください
高校関係者の方へ
高校生一人ひとりの個性や将来のビジョンを尊重し、多様な進路選択を支援するような教育環境を整えていってください
専門学校という選択肢
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