大学を辞めた後「何を学べばいいかわからない」人への進路ガイド

はじめに:大学を辞めたあとの「迷い」は普通のこと

大学を辞める人は年間6万人、休学する人も6万5,000人います
つまり、1年間に大学を離脱する人は12万5,000人もいるのです

大学を辞めたあと、
「やりたいことがない」
「何を学べばいいか決められない」
そう感じている人は少なくありません

次どうするか?
右から左にササッと決められるものではありません

迷うのは、むしろ自然なこと
恥ずかしいことじゃありません

みんな同じ気持ちを経験しています
安心してください

大切なのは、「どんな選択肢があるのか」を知ることから始めることです

1. 独学が苦手=ダメじゃない。環境を変えれば伸びる

大学では、自分で調べて学ぶ力が求められます

でも、独学が苦手な人もいます
それは能力の問題ではなく、「環境が合わなかっただけ」です

高校までは、何とか学べたのに…..
それは、高校は一週間の予定どおりの授業スタイルだったから
しかも、クラス制で、先生が「細かく、面倒を見てくれていた」からです

それと同じような環境なのが、専門学校
専門学校は、先生の指導があり、授業も実習も就職もゴールが明確です

カリキュラムに沿って学ぶので、ペースもつかみやすく、続けやすいのが特長です

2. 分野が決められないなら、まずは“見学”から

「やりたいことがないから、専門学校も決められない」
この悩み、よくあります

特に、「大学進学で、高校から勧められて進学した人」の場合、「大学に入る」のが目標になってしまい、本来大切な「何を学ぶか」が、後回しになっています

そんな経験のある人でも

いきなり決めなくても大丈夫
まずは興味のある分野、または向いてそうな分野の学校説明会、学校見学やオープンキャンパスに参加してみましょう

いきなり集団で苦手だと思う人は、個別見学もできます

頭で考えるより、「直接見て、感じること」が進路選びの近道です

3. 進学・就職を決める前に、やっておきたい3つのこと

大学を辞めたあとの進路には、就職もあります
収入を得て成長する選択だって、正しい進路です

ですから、「就職」に進む人は、選んだ道で頑張ってください
ここでは、どちらにも通じるヒントを紹介します

1.得意より“続けられること”を考える
得意だけど、続けられないことでは、意味がないです
好きで、「やっていて苦痛じゃないこと」が大切です

2.見学や短期の体験などを活用する
1日でもいい。現場を見ると、自分の向き不向きが見えてきます

3.家族と“やってみたいことベース”で話す
保護者も 「将来どうする?」より、「ちょっとやってみたいことある?」の会話を
進路を決めることは大きな決断ですが、プレッシャーを感じて決断できないより、気持ちを軽くして一歩踏み出すことが大切です

4. 数ある可能性の中から「学びの分野」を決めるには?

「やりたいことがない」は、実は「可能性が多すぎて決めきれない」状態です

そんなときは、次のような視点で分野を絞っていくとヒントになります

・「ちょっと気になる」でOK
昔から好きだったもの、よく目がいくジャンルなど、小さな興味に注目してみましょう

・「仕事」より「日常の興味」から考える
将来の仕事をいきなり決めるのは難しくても、 「普段よく見ている動画」や「なんとなく気になるもの」からヒントが得られます
──まずはそこから分野を逆引きしてみましょう
カリキュラムを見たり、見学や説明会を活用してみてください

・「向いてるか」で悩みすぎない
やってみないと相性はわかりません。まずは動いてみることが大切です
専門学校には、大学を辞めた人、社会人などが全体の4分の1くらいの割合で在籍しています。説明会、個別相談などの機会に、「どういう事例があるか」確認することも有効です

・消去法も有効
 「これは違うかも」と感じる分野を外していくことで、自分なりの軸が見えてくることも

気になる学校を調べる、学校説明会に行ってみる──
小さな行動が「分野を決める力」につながります

5. 保護者にできるサポートは「安心させること」

親として心配なのは当然です
でも、子どもを追い詰めず「いろんな道がある」と伝えることが大切です

・大学を辞める=失敗ではありません

・専門学校から就職する人もたくさんいます

・子どもが「やってみたい」と言える空気をつくることが、何よりの支えです

おわりに:「迷って動けない」は、慎重な再スタートの証明

今、何をしていいかわからない状態は、
言いかえれば「いろんな可能性がある」状態でもあります

慎重な再スタートだと思って大丈夫です

少しずつ動いてみましょう

説明会に行く、身近な人に話を聞く、ネットで調べる──

その一歩一歩が、確実に未来につながっていきます

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