指定校推薦で入学した大学を、辞めたいという人がいます
一般入試の人が中途退学する場合とは、少し事情が異なります
原則としては高校に連絡した方が望ましい
指定校推薦の背景
指定校推薦は「指定校推薦を提示した大学」と「あなたを推薦してくれた高校」の「信頼関係」で成り立っています
つまり、大学が特定の高校に対して推薦枠を与え、高校長の推薦に基づいて選考が行われるのが「指定校推薦」の仕組みです
そのため、退学となると「推薦枠に影響がでる可能性」があるというのが一般的な考え方です
しかし、高校・大学にも責任はあります
※次に詳しく解説します

高校・大学の責任(※)
高校は、大学に対して責任をもって生徒(あなた)を推薦しています
推薦した学生が早期に退学した場合、大学側は「高校の推薦の質・基準」について疑問を持つ可能性があります
将来的にその高校からの指定校推薦枠に影響が出る可能性も否定できません
(高校時代に、そういった話も聞かされたはずです)
※ただ、高校・大学の責任がゼロとは言えません
18歳人口の低下、私立大学の6割が定員割れの中、大学は「幅広い偏差値帯の高校に対して」指定校推薦の枠を提示しています
ですから「途中退学する人が増えるかもしれない」ことは予想の範囲です
高校も「一人でも多くの大学実績を作りたい」理由で“大学推し”をしているので、「生徒が途中退学するかもしれない」ことは、予想の範囲です
こう考えると、退学するのは、あなた一人の責任ではなく、高校や大学の事情も関係するお互いの責任とも言えます
ですから、あなた一人だけの責任ではないでしょう
あなたが、必要以上に高校に対して罪悪感を持ち続ける必要はありません

あなたと高校の関係性はこれからも続きます
あなたと高校の関係性が重要
高校は卒業しているので「もう関係ない」と思いたいのですが、大学を退学したあと「他の大学を受験する場合」や「専門学校など他の進路に進む場合」または「就職する際」など、高校の「卒業証明書」を求められることがあります
※卒業証明書は高校で発行します
高校の卒業証明書などは電話連絡でも取り寄せることができますが、一度は連絡しなければなりません
ですから、けんか別れにならないようにした方がよいでしょう
卒業証明書の取り寄せ方など、詳しくは高校のホームページをご確認ください
高校内の規定
高校によっては、指定校推薦で進学した生徒の退学について、報告義務を定めている場合もあります
・推薦時に「大学を中退したら高校に連絡する義務がある」という書類にサイン
・「指定校推薦だから退学しないで頑張りなさい」とは言われているはずです
書類の場合、保護者もサインしていると思いますが、結果として大学を続けられなくなったのですから、「仕方ない」と割り切って先に進みましょう

本当に退学を決めた場合は正式な手続きを行います
謝罪は必要?おわびで十分です
申し訳ない、ごめんなさいという気持ちです
一般論として
「謝罪したい気持ち」を持つことは大切だと考えられますが、ニュアンス的には、おわびで十分でしょう
相手への迷惑や失礼を踏まえて
申し訳ない、ごめんなさい、という気持ちです
たとえば
「せっかく、指定校推薦で入学できたのに、辞めることになってしまい残念です。申し訳ない気持ちでいっぱいです」
このように、素直に気持ちを伝えることで十分でしょう
必要に応じて「状況説明文書」
いわゆる「謝罪文」のような文書を正式に提出する義務はありません
口頭で報告したあと、「文書」を求められたら、指示どおり提出します
その上で
「もっと重々しい謝罪」が必要かについては、あなたと高校の関係性によっても異なります。はっきり「必要ない」と断言はできませんが、一般的に、指定校推薦の大学を辞めることは、珍しい話ではないので、おわびで十分だと考えられます
退学する理由によっても異なります。例えば、以下のようなケースです
・病気や経済的な理由など、やむを得ない事情で退学せざるを得ない場合
このような場合は、正直に状況を説明し、理解を求めましょう
・大学の環境がどうしても合わず、心身の健康を害する恐れがある場合
無理をして在籍し続けることが、あなたにとっても大学にとっても良い結果にならない可能性があります。この場合も、正直な気持ちを伝えることが重要です
・他にどうしてもやりたいことが見つかり、新たな道に進む決意をした場合
あなたの成長のためには、前向きな決断である可能性もあります。この場合も、感謝の気持ちと共に、新たな目標を伝えることが大切です
もし報告や、おわびの気持ちを伝えたいのであれば、直接会って話すか、電話で伝えます
話の内容からして、メールやLINEなどは失礼にあたるので気を付けましょう
高校への連絡・相談のポイント
早めに連絡する方がベター
退学を決意したら、できるだけ早く高校の担任の先生や進路指導の先生に連絡しましょう
正直に理由を伝える(あなた一人だけの責任ではないと思います)
大学の内容が思っていたものと違うこと、学業についていけなかったことなどを、正直かつ具体的に伝えましょう
感情的にならず、冷静に話すことが大切です

今後の見通しを伝える
退学後の進路について、何か決まっていたら考えていることを伝えましょう
他の大学に再受験を考えているのか、専門学校や就職を考えているのかなど
保護者と一緒に連絡することも
可能であれば、保護者の方と一緒に電話連絡し、報告することをお勧めします

高校に連絡しない場合の可能性(リスク)
大学から高校に連絡
大学から高校へ、退学の手続き状況について連絡が入る可能性は大きいでしょう
指定校推薦で入学した場合、高校に連絡が入るのは普通の流れです
高校からあなたに連絡
大学から連絡が入り高校からあなたや保護者へ連絡が入る可能性が高くなります
指定校推薦で進学した場合、連絡があるのは普通の流れです
今後の影響
・高校の指定校推薦枠に影響の出る可能性があること
※「後輩に影響がある」と言われるでしょうし、本当にそうかもしれません
でも、これは仕方のない話で、どうしようもないことです
・大学再受験、専門学校進学、就職の際に「高校卒業証明書」が必要になります
※これは、あなた自身に関わることです
今後、証明書が必要になった場合に連絡がしづらい関係は好ましくないので
「退学する前に相談」もしくは「退学した後に報告」のため高校に連絡することをおすすめします
高校に連絡する際のアドバイス
高校時代の担任や進路指導の先生に、「相談があり連絡した」というスタイルを取ると、いろいろスムーズに話ができるでしょう(高校の先生との関係性にもよりますが、話しやすい関係でしたら、スムーズです)
特に親しい関係性が無い場合も、まずは、お礼を伝えた方がよいでしょう
指定校推薦という機会を与えてもらったことへの感謝の気持ちを伝えましょう
その上で
「自分なりに悩んだ末に退学を考えている」(もしくは退学をした)
「高校に迷惑がかかってしまうのでそれが心配」
など、丁寧な姿勢で話した方がよいでしょう
その際、保護者も電話に出た方が印象はさらによくなるでしょう

大学への退学手続き
高校への連絡と並行して、大学の窓口で退学手続きについて確認し、必要な書類や期日などを把握しましょう
通常、大学は半期単位で動いています
前期:4月~9月末
後期:10月~3月末です
学費は通常、半期ごとに振込手続きを行っているので、9月末、3月末のぎりぎりになる前に「退学手続き」を済ませないと、次の半期の学費支払い義務が生じてしまいます
退学すると決まったら、大学の窓口に確認して速やかに手続きを行ってください
奨学金を受給している場合は、止める手続きも行いましょう
一人で悩まず相談を
退学という決断は、今後のあなたの人生にとって大きな転換期となります
退学は大きな決断ですが、退学することであなたの将来における全ての可能性が無くなるわけではないので、心配はいりません
一人で悩まず、まずは信頼できる人に相談してみてください
保護者、大学のキャリアセンターの職員、高校の先生、身近にいる大人など、様々な人に相談することで、新たな可能性が開けるでしょう
今回の状況は辛いと思いますが、後悔のない選択ができるよう、慎重に考えて行動してください。応援しています
「仕事観」で考えたら進路が見えた
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| 気持ちの切り替え | うつ状態を感じたらまずは、「内科」で大丈夫 かかりつけのお医者さんに相談できます |
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| 学費について | 専門学校でも、学費の分割が可能です(半期、毎月など) ※奨学金の再利用可(専門学校で手続) |
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| どの分野がいい? | 未経験でも大丈夫、気になる分野は、学校見学をおすすめ 高校卒で採用してもらえるなら、就職する道も進路です |
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