高校卒業後の進路「お子さんの特性」で考えたことがありますか?

「認知能力・非認知能力」を、進路選びの視点に。

なんとなくの不安に、名前をつける

「大学に行けばなんとかなる」と思いたい。でも、どこかすっきりしない。

子供が高校生になり、進路の話が現実になってくると、そんな気持ちを抱える親は少なくありません。

その「すっきりしない感覚」には、実は名前があります。進路ミスマッチへの不安です。お子さんの特性と、進路先の環境が合うかどうか、誰も確認していないまま進学が決まっていく。そのことへの、漠然とした不安です。


小中学生の頃に気にしていた視点を、思い出してほしいのです

お子さんが小学生・中学生だった頃、「認知能力」「非認知能力」という言葉を耳にしたことはありませんか。

テストで測れる力だけでなく、粘り強さや共感力、好奇心といった「数字では見えない力」も大切にしようという考え方です。

当時は「うちの子はどんな特性があるだろう」と気にしていた方も多いはず。まずその視点を、改めて思い出してみてください。

認知能力

テストで測れる能力
読む・書く・計算・記憶
点数・偏差値に反映される

非認知能力

テストでは測りにくい能力
粘り強さ・共感力・好奇心
行動・習慣・姿勢に出る

なぜ高校でその視点が消えるのか

高校に入るまでは、偏差値という基準がありました。中学生の成績や模試の結果をもとに、自分に合った高校を選ぶ、ある意味での「照合作業」が自然に行われていました。

ところが高校に入ると、その基準が変わります。指定校推薦や総合型選抜が広がり、学力による選別をほぼ経ずに大学に入れる環境になっています。高校の進学実績づくりと、大学の定員確保という両者の事情が重なった結果です。「自分に合った環境かどうか」を確認する機会がないまま、進学が決まっていきます。

高校と大学の”取引”の実態についてはこちら

高校も大学も、それぞれの事情で動いています。誰かが悪いわけではありません。ただ、その流れの中で「お子さんの特性」という視点は静かに消えていきます。

結果として何が起きているか。現在、年間約6万人が大学を中退し、約6万5000人が休学しています。中退理由の1位は「転学・進路変更」、つまり入学後のミスマッチです。責める話ではありません。ただ、進学前に知っておいてほしい現実です。

指定校推薦のリスク:うつ・退学を防ぐために親ができること


お子さんは、どのタイプですか

大学か専門学校か、という二択ではなく、お子さんの特性にどんな環境が合うかという視点で考えてみてください。

お子さんはどのタイプ?

認知能力・非認知能力と進路の関係

認知能力が得意 × 一人で取り組むのが好き

研究・技術・数理

エンジニア・研究職・プログラマー・会計士

理工系大学 / IT・技術系専門学校

📌 論理的に考えることが得意で、一人で集中して取り組むのが好きなタイプ

どこかに「そうかもしれない」と思う場所はありましたか。正確に当てはめる必要はありません。「なんとなくこのあたり」で十分です。

「入れる大学に入れば、あとはなんとかなる」と思っていませんか。年間6万人が中退し、6万5000人が休学している現実は、入学後に不適合に気づいた学生が少なくないことを示しています。このことは、意外なほど広く知られていません。

お子さんの進路を決める前に、一度立ち止まって考えてみてください。その感覚が、進路選びの本当の出発点になります。

進路希望調査の保護者欄を書く前に、一度お子さんと話してみてください。

→ 高校生進路希望調査【保護者欄】書き方と例文