はじめに:結論から言います
大学の情報系学部は、向いている人にとっては今でも価値のある選択です。
ただし「なんとなくITだったら大学の情報系かな」という理由だけで選ぶと、入学後に後悔する可能性があります。
「やめとけ」という言葉の裏には、いくつかの不安が混ざり合っています。 その不安を一つずつ整理することで、自分に合った選択ができるようになります。
「やめとけ」の正体は、3つの不安が混ざっている
ネットで「大学情報系やめとけ」と検索している人の多くは、こんな気持ちが混ざり合っているのではないでしょうか。
- 不安A:むずかしそう(数学・プログラミング・アルゴリズム)
- 不安B:意味あるの?(理論ばかりで、企業が必要とする人材になれない)
- 不安C:将来どうなの?(AIが来たら、IT人材はいらなくなる?)
「やめとけ」という一言は、このモヤモヤした気持ちをまとめてしまっているだけで、明確な根拠のある結論ではありません。
この3つは別々の問題です。一緒にして判断してしまうと、正しい進路選びができません。 一つずつ整理していきましょう。
不安A:難しそう → 実際難しい。ただし「向き不向き」の問題
数学や論理的な思考力が求められるのは事実です。 アルゴリズムやプログラミングは、最初は誰でも難しいと感じます。
ただし「むずかしい=やめとけ」ではありません。
こんな人には向いています
- 答えが出るまで考え続けるのが苦にならない
- わからないことを自分で調べるのが好き
- 物事の「なぜ?」が気になる
こんな人は苦労しやすいです
- 数学に強い苦手意識がある
- 受け身で教えてもらうスタイルが合っている
- 正解のない問題を考え続けるのが苦痛
「自分はどちらか」を正直に考えてみることが、進路選びの第一歩です。
不安B:理論ばかりで意味あるの? → 半分本当、でも見方が逆
「大学の情報系学部は理論中心で、企業が求める実践力が身につかない」という声があるのは事実です。
ただし、理論がわかる人材こそ、企業が最も必要としているという現実もあります。
なぜか。
AIツールが普及した今、コードを書く作業の一部はAIに任せられるようになっています。 しかしそのAIが出した答えを評価し、修正し、応用できるのは、理論を理解している人だけです。
「頭でっかちになる」かどうかは、理論を学んだあとに実践に向かう姿勢があるかどうかの問題です。 大学在学中のインターンや個人開発など、自分で動ける人は「理論+実践」の両方を手にできます。
不安C:AIでIT人材はいらなくなる? → 構造が違います
海外の大手IT企業が数千人規模でリストラをしているというニュース、見たことがある人も多いと思います。
これは主に、コロナ禍に急速に採用を増やしすぎた反動の調整です。 削減された職種を見ると、エンジニア職よりも管理部門・マーケティング・営業職が中心というデータがあります。
また、日本国内の状況は海外大手とは別の問題です。 経済産業省の調査では、日本のIT人材不足は2030年に最大約79万人に拡大すると予測されています。これは海外大手のリストラとは無関係な、日本国内の構造的な問題です。
そして最も重要な点として——
AIが普及するほど、AIを使いこなせる・管理できる・活用できる人材の需要は増えます。
「AIに仕事を奪われる」のではなく、「AIを使う側になれるか」が問われている時代です。 情報学部の学びは、その「使う側」になるための基盤になります。
「大学の情報系は向いてないかな」と感じたら
不安A・B・Cを見て、「自分は向いていないかもしれない」と感じた人へ。
「大学の情報系はやめる=IT業界を諦める」ではありません。
IT分野で働くためのルートは、大学だけではありません。 理論・研究を4年かけて深める大学の情報系学部とは別に、実務・資格取得・就職支援を2年間で集中して学ぶルートもあります。
目的が「IT業界で働くこと」であれば、自分のスタイルや目標に合ったルートを選ぶことが大切です。
実践力と就職サポートを重視するなら、学校選びも重要です。 最有力は専門学校
👉 IT・AI専門学校|実践力と就職のおすすめ校【東京・札幌・大阪】
よくある質問:FAQ案(5問)
Q1:大学の情報系学部はやめとけと言われる理由は何ですか?
主に3つの不安が混ざっています。①数学・プログラミングが難しそう、②理論中心で企業が求める実践力が身につかない、③AIの普及でIT人材が不要になる、という懸念です。ただしこの3つは別々の問題であり、一緒にして判断するのは正しくありません。
Q2:大学の情報系学部は理論ばかりで就職に役立たないのですか?
半分は本当ですが、見方が逆です。AIツールが普及した今、コードを書く作業はAIに任せられる部分が増えています。しかしAIの出した答えを評価・修正・応用できるのは理論を理解している人だけです。理論を学んだうえで実践に向かう姿勢があれば、企業が最も必要とする人材になれます。
Q3:AIが普及したらIT人材はいらなくなりますか?
そうはなりません。海外大手IT企業のリストラは、コロナ禍の過剰採用の調整が主な背景で、削減されたのはエンジニア職よりも管理・営業・マーケティング職が中心です。日本国内のIT人材不足は構造的に続いており、2030年に向けてさらに拡大する見通しです。AIが普及するほど、AIを使いこなせる人材の需要は増えます。
Q4:大学の情報系学部に向いていない人はどんな人ですか?
数学に強い苦手意識がある、受け身で教えてもらうスタイルが合っている、正解のない問題を考え続けるのが苦痛、という特徴がある人は苦労しやすいです。ただし向いていないと感じても、IT業界を諦める必要はありません。
Q5:大学の情報系が向いていない場合、IT業界を目指す方法はありますか?
あります。IT分野で働くルートは大学だけではありません。理論・研究を4年かけて深める大学の情報系学部とは別に、実務・資格取得・就職支援を2年間で集中して学べるIT専門学校というルートがあります。目的が「IT業界で働くこと」であれば、自分のスタイルに合ったルートを選ぶことが大切です。
まとめ:「やめとけ」に流されない進路選びのために
- 「やめとけ」は3つの不安が混ざった言葉。それぞれ別に考える必要がある
- 数学・論理思考への向き不向きは、事前に自分を知ることで判断できる
- 「理論ばかり」という批判は半分本当だが、AI時代に理論の価値は下がっていない
- 海外大手のリストラと日本のIT人材不足は別の問題。構造的な需要は続いている
- 情報系学部が向いていないと感じたなら、IT業界へのルートは他にもある
進路は「なんとなく」でも「不安から逃げるため」でもなく、自分の目的から逆算して選ぶのが、後悔しない方法です。大学の情報系以外のルートが気になった方は、こちらも読んでみてください。











