大学と専門学校どっちがいい
目次
大学と専門学校どっちが得?
以前から云われているテーマですが、この考え方自体、今は古い気がします。
「学費がいくら」「就職はこうだ」「初任給の比較」「生涯賃金はこうなる」など、大学と専門学校はどちらが得か損か比較されてきました。
たとえば「生涯賃金」という捉え方は1990年以前、日本の高度成長期やバブル期以前にさかのぼり「終身雇用」(※新入社員は定年まで一つの会社で勤務する雇用形態)、「年功序列」(※勤務年数が長いほど待遇が良くなる人事制度)が一般的な時代だから通用した考え方です。
現在のように、非正規雇用が38.3%(2018年総務省「労働力調査」)に達し、大学を卒業しても3年以内に3割以上が転職している時代とは比べようがないのです。
有名企業を目指すなら有名大学へ
あなたは会社名を何社くらい知っていますか?ぱっと思い出す「有名企業」は10社程度だと思います。あなたが、どうしてもそれら「有名企業」の入社試験を受けたいのであれば、少なくとも「有名大学」(※国公立・私立の上位大学)を卒業することをおすすめします。
最近では「人物評価」を重視するとして「大学名を伏せて応募者を審査する」例もありますが、有名企業のエントリーでは「偏差値」を基準にした「大学フィルター」(※偏差値の高い大学に絞る一次選考)があるのは事実です。企業の求める一定基準を満たさないと「面接」も受けられない仕組みです。
もちろん例外もありますが、「有名企業」へ就職を目指すのであれば「有名大学」を目指してください。
コロナの出現で社会が変化
新型コロナウイルスの出現で、これまでの日常が一変しました。
大学に進学しても、リモート授業でキャンパスライフを楽しめないという学生がいます。専門学校でも、来校型とリモート授業の併用が当たり前となり、企業実習も縮小するなど多方面に影響が出ています。
企業の業績も大きく変化しています。コロナの影響で飲食店にお客さんの来ないこと、観光地の人出が減っている様子、リモートワークが増えスーツを買う人が減っている話などテレビで見たこともあるでしょう。
当然ですが、就職環境も一変しています。新卒採用を当面見合わせる企業もあり、大卒でも専門学校卒でも希望する業界に就職できないこともあります。
新型コロナウイルスのワクチンが完成し、希望する人全員に接種され、社会が安定するまで状況は変わりません。
「社会の変化」「学びの変化」「就職環境の変化」など、あなたをとりまく環境の根本が変わった現実を受け止めてください。
結局、大学と専門学校 どっちがいい?
その人が何をしたいかによって答えは変わります。でも確実に言えるのは、向き不向きはあります。受験科目の勉強が苦手な人は大学には向かないと思います。
たとえば、受験科目は苦手でも絵を描くのが得意だとすると、美術系大学には向いているかもしれません。もしくは、美術・デザイン系の専門学校に向いているかもしれません。
そう聞くと「答えがない」ことをわかってもらえると思います。つまり、その人にとって理想の場所は大学かもしれませんし、専門学校かもしれません。大学に進学するのであれば受験に向けて取り組むしかない のです。
それでも、あえて答えを出すなら「将来、やりたい仕事が明確で、それに必要な資格や技術を専門学校で身につけることができるのであれば、専門学校進学はアリです。でも、理由はともかく、大学に行った方がいいかもしれないと思っているのであれば、大学進学した方がいいでしょう。」それが、あなたの後悔しない選択のはずです。
親や友人に相談しても構わないのですが、最終決定をするのはあなたです。あなたの人生はあなたが作っていく以外に方法はないので、やりたい方を選んでください。