映画・テレビ・舞台の「衣装」分野で絶大な評価を得ている理由は?

着付けではなく「きものを作る」専門学校

渋谷駅から徒歩8分。宮益坂を上りきって左折すると学校名の看板が見える。
宮益坂は、にぎやかなスクランブル交差点側ではなく、山手線の線路を挟んで反対側。学校の近くには青山学院大学もある文教地区に位置している。
「渋谷」と聞くと構えてしまう保護者も多いそうだが、来校された方は皆、静かで落ち着いた渋谷もあることを知って安心されるそうだ。
創立100年を超える「きもの専門学校」と聞くと、古めかしい校舎を想像するが校舎はデザイン的にも目を引く近代的なビルでまずそれに驚かされる。

デザイン、染め、仕立てをゼロから学べる
成人式には「自分で仕立てた着物で出席」

ゼロから学べると言っても全く経験がない人で本当に大丈夫なのだろうか?
入学者のほとんどは家庭科の授業でしか針に触ったことがない「未経験者」とのこと。
「和もの」に興味があったり、「昔からきものが好き」だったり、「本で見た着物のデザインに惹かれた」など様々。入学生は全国から集まっている。夜間部もあるので、社会人できものに興味のある人も学ぶことができる。きものの基本、正しい扱い方を覚えるとみんな間違いなく上達するという。授業で浴衣制作も行うのだが、生地代の実費で友達の浴衣を縫ってあげる学生もいるという。
友達には自分が気に入った生地の浴衣ができて喜ばれ、本人は練習になるという何ともよくできた話ではないだろうか。
成人式は自分で仕立てた着物で出席するのが当たり前となっているそうだ。

映画、テレビ、舞台衣装のほか、結城紬の織物職人として活躍する卒業生も

きものを触れる人、作れる人は非常に少なく、有名デパートの呉服部などはもちろん、卒業生はその技を生かして様々な分野で高く評価されている。
一例が「映画、テレビ、舞台」。求められる要求は高く、たとえば歴史映画の撮影で、役者さんの動きに合わせて、監督の要望に合わせ役者さんの動きに合わせ急に衣装の丈を調整しなければならない場合、苦も無くパパっと出来てしまう。
2019年に公開された、東映映画「カツベン」の衣装担当、時代考証の補佐を行ったのは2017年の卒業生だという。入学した時は、全くの未経験だったそうだ。
学校で学んだ知識や技術が認められ、所属先の大手衣装会社さんから「清水学園さんの卒業生はぜひ採用したい」とお墨付きをいただくほどだという。
ほかにも同じく2017年に卒業後、茨城県の結城紬(つうきつむぎ)研修センターで研修を経て、2019年に若手織物職人してデビューしている卒業生もいる。
1000年の時を経て現代につながる日本の技に触れることで、新たな自分の可能性に気づくこともあるのではないだろうか。(編集部)

映画「カツベン」公式サイト

東映公式サイト

専門学校清水とき・きものアカデミア
最寄駅「渋谷」